株式市場 stock market 2005 4 15
困りましたね。
原油価格の高騰が沈静化し、ドル安(円高)も食い止められたと思ったら、
今度は、株式市場が軟調に推移しています(2005年4月14日の時点)。
日本の株式市場は、4日連続の下落で、なおかつ4日連続の陰線です。
アメリカの株式市場は、株式チャートにおいて、テクニカル分析からすると、
重要な「支持ゾーン(底)」を割って、下へ放れる雰囲気があります。
こうなるのも、「景気に対する不安」や「景気の減速懸念」があるからです。
こう書くと、「政治家は、何をしているのか。
政治や政局ばかり夢中になっていないで、
たまには、経済のことも面倒を見なさい」と言う人がいるかもしれません。
しかし、そう言うのも、気の毒な話です。
政府は、財政政策も金融政策も、使い果たしてしまったのです。
(アメリカには、短期金利の「据え置き」や「引き下げ」という手段があります)。
だから、政治家は、政治や政局に専念するしかないのです。
そういうわけで、好きで政治や政局に専念しているわけではありませんので、
あまり政治家を非難するのは、気の毒な話です。
(政治家だって、経済が大変なことは、よくわかっています)。
こうなると、企業の自助努力に期待するしかありませんが、
日本企業の場合は、最近まで、円高と原油価格の高騰で、
お尻を火あぶりにされていたような状態でしたから、そんなに元気がないのです。
その上、頼みの綱であった中国市場において、
反日運動や不買運動が起きて、今度は、頭の上から冷水をかけられた気分でしょう。
こうなってしまったのも、相変わらず、
日本経済が、「外需頼み」だからです。
利益を、アメリカ市場と中国市場で稼いでいるという状態で、
内需は、低迷している状態です。
この内需低迷の原因は、短期的には、政府の経済政策の失敗、
長期的には、少子化があると思います。
少子化は、市場規模の縮小を意味します。
つまり、企業の売上高の減少を意味します。
そういうわけで、日本企業は、国内市場をあきらめて、海外市場に活路を求めたのでしょう。
だから、日本企業としても、
「政治家は、何をしているのか。
政治や政局ばかり夢中になっていないで、
たまには、経済のことも面倒を見なさい」と言いたくなるでしょうが、
前述したとおり、政府は、財政政策も金融政策も、使い果たしてしまっているので、
政治家は、経済のことを外において、政治や政局に専念するしかないのです。
不良債権処理 bad-debt disposal 2004 12 24
不良債権処理は、現在、最終段階にあると言われます。
しかし、この不良債権処理の手順に、誤りがあったために、
国民生活に重大な影響が及んだと言えるでしょう。
大口の不良債権である、
「ゼネコン、流通、不動産」の不良債権処理を後回しにした結果、
どうなったのか。
結局、不良債権処理の加速は、中小企業に向かうことになったのです。
そして、中小企業に対する不良債権処理の加速どころか、
中小企業に対する「貸し渋り、貸しはがし」まで起きてしまいました。
これが、日本経済を萎縮させたのです。
「ゼネコン、流通、不動産」の不良債権処理は、国民生活に重大な影響が出ると言って、
こうしたものを後回しにした結果、中小企業に対して厳しい不良債権処理となり、
これが、皮肉にも、結果的に、国民生活に重大な影響が及ぶことになったのです。
日本企業というと、大企業を連想するでしょうが、
実は、日本企業の大部分は、中小企業です。
大企業は、日本企業の数パーセントしかありません。
こうした不幸な結果は、「政府の失敗」と言えるでしょう。
原則は、大口の不良債権である「ゼネコン、流通、不動産」の
不良債権処理を先行させるべきだったのです。
しかし、こうした産業には、政官業の癒着がありましたので、
ズルズルと、後回しになってきたのです。